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犬がインフラストラクチュアになる時代

 人間が生きるのに必要だと言われる衣食住。企業が存続する為に不可欠なヒトモノカネ。こういった産業は、どのような時代になっても、流行に左右されることなく永続的にビジネスが続いていく。

 イギリスから日本に帰ると気付く事がある。それはこの国はビジネスの一環として、犬文化が受け入れられているという背景である。対してイギリスの犬文化は、犬は生活の当たり前にまで入り込んでいる。幼いころから、動物をいたわる教育を受け、慣れ親しんでいる。全ての英国民が犬好きなわけでは勿論ないけれど、犬が日常に居てそれが当然であり、だからこそ公共交通機関に乗り合わせようと誰も文句をいうことはない。
 
 対して日本で犬が普及する現状は、それとはまったく異なっている。可愛くて癒されるがあくまで最低条件であり、犬が何かの仕事に利用されるということは基本的にはない。

 犬がインフラになるというのは極めて変な表現かもしれないけれど、結局のところ人間の生活において当たり前になるかならないかは、その生き物やモノにとっての価値に影響する。必要であるか必要でないかは、今後日本で生きていく犬達にとっては大切な問題だと僕自身は考えている。

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 イギリスで問題になったケネルクラブのブリーディング(血統)問題。簡単に言うと、ドッグショーに犬を出す為に「モデルタイプ」に合わせて犬が生産されるような背景があった。鼻の長さ、頭の大きさ、尻尾の長さ、毛の短さやちゃんとカールしているかなどなど、非常に細かいルールがあって、モデルに一番近い物が「美しい」とされてきた。当初、血統を存続していく上でそれでも問題はなかったけれど、同じものを創り出そうとすると、どうしても血統的に無理が生じてきたり、もしくは無理を承知で配合させたりする事があった。そういった血統問題と同時に、尻尾を切る、耳を短くするなどのいわゆる断耳、断尾行為は、現在でも理解がないブリーダーと飼い主達の中では引き続き行われている。何故かというと、例えば「こんな犬はコッカースパニエルじゃないよ」と周りの人々に言われるからである。それだけ、尻尾の長いコッカースパニエルは珍しいし、また耳の垂れているドーベルマンは価値がないとされている。でも、本当はそれが彼らの本来の形。だと少なくとも僕自身は感じている。(それと同時に、断尾や断耳をすることで、行動学的にも犬のコミュニケーション能力にとってハンデがある判断できるという結果も出ている。)

 こういった背景があって、「犬とは本来どういうものか」という点と「動物愛護」という極めて現代的な観点からイギリスでは改善がなされてきた。今では尻尾の長いスパニエルも当たり前になりつつあるし、ペットとして犬を飼う人達の中に「その方が良いんじゃないか」という意識が生まれてきたと言えるだろう。

 反対に、未だにアジアではその外見が最重要視されるのではないか。小さい日本の国土とマンションサイズに比例して、小型犬が普及していく時代。確かに愛玩犬としては可愛いかもしれないが、生物学的にいうと既に自然淘汰されているものが実際にはまかり通ってしまっている。

 「何故、柴犬は15年も生きるのに家のトイプードルは5年しか生きなかったのでしょうか」と言われても困る。それは元々それ位しか生きる力がなかったからとしか言いようがない。(勿論、15年生きるトイプードルも沢山いるが、気候的な背景や血統的な面で総合的にみると確実に日本では和犬の方が長生きしているはずである。)そんな当たり前の事ですら理解されていない中で、どんどん犬の生産量だけは増えている。そしてそれを簡単に買えてしまう流通の現状とビジネスの構造がある。そしてそれはビジネス側にも大きな問題があるとしか言いようがない。子供への教育だけではなくて、大人まで教育しなくてはいけない状況だ。

 情報ややらなければいけない事が山ほどある世の中で、「犬の事なんて」と考えるのであれば犬は飼わない方が良い。飼ってもいいけれど、必ず大変な思いをする。それだけならいいけれど、最悪人間にとっても犬にとっても最も望みたくない結果が待っている。

 犬が人間にとって本当に必要になった時になってようやく、犬にとって本当に幸せな世の中が来るのではないか。何故なら、それ程に本来は人間にとって犬は大切なものだし、犬にとって人間は大切な関係であるからだと、僕は信じている。

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キャンパパ

何時も楽しみに読ませて頂いています

しもたくさんの犬と人との絆つくりにイギリスの考え方をおはなししていますがそのとおりだとうなずく事ばかりです

あるきっかけで此方のブログをお友達に教えて頂き
ガンドックの訓練や考え方についても色々と勉強させて頂いています 私もイギリスの方達のp自然と犬と生活で来てる所がとても羨ましくまた日本でもそうならないかとのぞんでいます。

日本でもガンドックの協会が8年ほど前に発足され私もnその時に参加する事ができ今でも黒ラブと毎日の練習に日々を楽しんでおります。10月に成れば競技会も始まり11月には日本でも年間のトップクラスでチャンピヨンシップが行われます 勿論本場とはレベルのさわありますが少しでもイギリスに近づきたいとGRTの

仲間は頑張って来た成果を11月に見てもらえると考えています。

此れからもイギリスの事少しずつでも私どもに教えて下さいね

キャンパパの名前でコメントするといろいろなGRT仲間が飛び込んでくるかも知れませんがどうぞ許して下さいね
by キャンパパ (2012-08-30 15:17) 

ちゃっぴーすーぷ

はじめましてo(^▽^)o
3ワンコと幸せな毎日を過ごしてます♡
ボーダーを初めて飼ってみて大変な毎日で
色々がんばり…
知らない間に私も一緒に成長させてもらったな〜
ってつくづく思います♪( ´▽`)

ワンコはかけがえのない存在ですね〜

しもたくさんと同じ大学出身です( ´ ▽ ` )ノ
またゆっくりお邪魔しまぁす!!


by ちゃっぴーすーぷ (2012-09-06 22:51) 

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